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中学生が英語を苦手になりやすい時期と対策

勉強嫌い

こんにちは。横浜・鎌倉で活動するプロ家庭教師の佐々木(@kateikyo_megumi)です。

今日は中学生のお子さんをお持ちのお母様からの相談をとりあげます。

娘の英語の成績のことで相談です。5歳から英会話をやっていて英語は好きだし、これまで楽しく英語を学んできました。早いうちから英語に慣れ親しんでもらいたいと思ってのことです。

中学に入ってから、最初のテストは良い点を取れたのですが、2学期に入ったあたりから雲行きが怪しくなり、2学期末には平均点以下の点数を取ってしまいました。娘は「自分は英語が得意」と思っていたため、今回の結果は非常にショックだったようです。

どうして英語ができなくなってしまったのか、原因と対策がありましたら教えて下さい。

さて、英語学習には「苦手になりやすい時期」があるのをご存知ですか?

ベネッセの調査中高生の英語学習に関する実態調査 2020によると、英語が苦手意識を感じやすいのは、

①中1前半
②高1前半

この2回とのことです。

相談者さんのお嬢さんもまさにこの①の時期ですね。

私の実体験や、生徒さんたちの学習状況、保護者の方からのお話を伺っていても、この時期に英語を嫌い、苦手になるお子さんがとても多いようです。

今回はその時期になぜ英語が苦手になりやすいのかその原因と、対策について解説します。

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中1前半に英語が苦手になるわけ

この時期は、小学校から中学校に上がり、
英語の難しさに混乱しやすい時期です。

この時期に苦手になる理由はいくつかあります。

①単語が覚えられない

小学校で一生懸命ローマ字を覚えたのに、中学校に入ったらローマ字なんてほとんど使いません。

しかも、ローマ字と英単語のつづりは違うので、その違いに混乱して、英単語を覚えることに拒否感をもつ子は多いです。

“apple”の発音は「アップル」で、アルファベットの「a」は「エイ」ですが、単語では「ア」に近い発音になります。このズレが英単語を覚えにくくする要因です。

対策:

・正しい発音を聞いて自分でも発音する練習を増やす。

・発音を覚えた後で書く練習をする。

    ②動詞が使い分けられない

    中1最初の壁として、何でもかんでもbe動詞を使って書いてしまう間違いをする子が多数出ます。たとえば「I am play baseball.」「Are you play baseball?」みたいな文章を平気で書いてしまうわけです。

    中1の英語学習で、アルファベットの学習や単語の学習が終わったあと、何を学ぶかというと、徹底的にbe動詞を学んで定着させるわけですね。一番最初にbe動詞を学んで何度も反復するためか、be動詞の文章が定着しすぎてしまうのでしょう。何でもかんでもbe動詞を入れないと思いこんでしまう病にかかる。

    この影響で、be動詞よりも実際には登場回数が多い、一般動詞がうまく入らないという問題が起こります。

    教科書のこの順番、なんとかならないものですかね。

    対策

    ・一般動詞とbe動詞、それぞれで簡単な例文を丸暗記する。例えば「I am a baseball player.」「I play baseball.」

    ・否定文、疑問文もあわせて覚える

    ・油断せず、わかるまで繰り返す

    ③書けない

    意外なことに、この時期につまずきやすいもうひとつのパターンとして出てくるのは、小学校で「英語が好き」「英会話を学んで英語には自信がある」という子です。

    小学校での英語学習は、話すことが中心で、書くことはほとんどありません。英語を苦手にしないために、「楽しく学ぶ」ことが重視されるためです。

    しかし、試験では「書くこと」が求められるため、話せるけれど「書けない」子はそのギャップに苦労を強いられることになるのですね。逆に言うと、これまで英語を学んだことがない子でも、英語を書くことができれば、高得点を狙うこともできます

    新中1の方はぜひ、油断せずに、「英語を書く練習」をしておきましょう。

    対策

    ・早いうちから「書くこと」に慣れておく

    ・好きな歌手の歌詞でもなんでもいいので、英語を書くようにする

    ④文法が理解できない

    日本語と英語の語順の違いが文法の理解を難しくしています。例えば、”I wanted to go shopping last Sunday.”のような文を日本語に訳すと、語順が大きく異なります。

    対策:

    ・音読をする。
    ・英単語の品詞を覚える。
    ・英語と日本語の語順の違いを理解する。
    ・例文をまる覚えする。

      英語が苦手になる時期 ②高1前半

      この時期に英語が苦手になってしまったという問い合わせも多くいただきます。

      この時期は特に、「中学校で英語が得意だった人」が大量に脱落していく時期でもあります。

      これを解消するためには、文型や品詞等、英語を構造から理解する力が求められます。文法の基礎知識をきちんと固めておく必要があります。

      質問者さんへの回答

      お嬢さんは小さい頃から英会話をやっていたとのこと。ということは、英語の発音は問題ないはずです。おそらくですが単語を読むことも得意だと思います。

      それなのに成績が下がってきてしまったのは、

      ・「話せるけれど書けない」状態に陥っていること

      ・文法知識が定着していないこと

      ・「得意だし、なんとかなるだろう」という気持ちがあったかもしれないこと

      この三つが考えられます。

      話すことと書くことって全然違います。私たちの母語である日本語でさえ、「話せるけど書けなーい」と嘆く人がたくさんいますから、話せれば書けるというのが幻想だとわかります。

      小さいうちから英会話をやってきたので「話す」ことが得意だけれど、実は単語や英文を書いたりする機会があまりなかったため、まだ単語を覚えきれていなかったり、スペルミスがあったりするかもしれません。

      その辺りをチェックしてみるといいですね。

      二つ目に、文法です。

      「話すときは多少文法を間違えてもいい」みたいな風潮あるじゃないですか。あるいは話すときは単語をつなげたりしてもどうにか通じたりもするので、文法がガッチリ完璧じゃなくても大丈夫だったりします。

      でも、学校の試験はそうもいきません。 aとかtheを書き忘れたら減点ですし、並べ替えを一つでもミスればバツです。文法を正しく覚えられているかを確認しましょう。

      3点目ですが、中学の試験って、小学校と違って一回で5教科とか9教科とか勉強するじゃないですか。もしかしたら娘さんは「数学が苦手だから数学の勉強頑張らなきゃ、英語は得意だし後回しでいいかな」と思っていたかもしれません。逆に得意だからこそ何を勉強したらいいの?と思っている可能性も。

      おそらく、娘さんも何をどうすればいいかわからない状態だと思います。まずは学校準拠の問題集を一冊用意して、試験範囲の部分を解いてみましょう。

      お母様は、娘さんが問題を解き終えたら丸つけをしてみて下さい。娘さん自身に丸つけをさせるのもいいのですが、たまに「間違っているのに気づかなくてマルをつける」子もいます。もし娘さんがスペリングミスをやりがちなら、自分の解答のミスに気付いていないこともあり得ます。

      それらを解いてみて、問題が単語なのか、文法なのかがわかってくると思います。もしどこにも問題がなさそうなら、油断していたり、試験勉強として何をしていいかわからなくて対策できていないのだと思います。

      まとめ

      いずれの時期もそうですが、

      ・これまでの学習の内容との違いに戸惑う
      ・これまでの学習法が通用しなくなる

      ことによって、英語が苦手になりやすくなります。

      もし、この記事に書いたのと同時期に英語が苦手になったのであれば、その理由を確認してみて下さい。

      その時何が起こっているのかを的確に把握し、対処をしたいものですね。

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