1. はじめに:勉強、した方がいいのかな…と思ったあなたへ
学校に行っていない日が続くと、「このままでいいのかな」「そろそろ勉強しなきゃいけないのかな」と感じることがあるかもしれません。
でも、いざ何かやろうとしても、「何をすればいいの?」「どこから始めればいいの?」と、手が止まってしまうこともあるのではないでしょうか。
もしかしたら、まわりの同級生が学校で授業を受けていたり、テストの話をしていたりするのを見聞きして、自分だけが遅れているような気持ちになることもあるかもしれません。
でも、そうやって「このままじゃいけないかも」と感じたあなたは、もう一歩前に進もうとしています。
その気持ちを、どうか大切にしてください。
勉強は、決して“やらなきゃいけないもの”だけではありません。
「ちょっとやってみようかな」
「今日はこの1問だけやってみよう」
そんな小さな気持ちの積み重ねが、あなたの未来をつくっていくことにつながっていきます。
このあとのページでは、今のあなたに合った「無理のない勉強の始め方」をいくつかご紹介します。
読みながら、「これならできるかも」と思えるものを見つけてもらえたら嬉しいです。
2. 「やらなきゃ」じゃなくて「ちょっとやってみよう」でOK
「勉強しなきゃ」と思えば思うほど、体も心も重たく感じてしまうことってありませんか?
頭の中では「やらなきゃいけない」って分かっているのに、なかなか行動にうつせない。
そんなときは、自分を責めるよりも、まずはこう考えてみてください。
「今日、ちょっとだけやってみようかな」
「全部できなくても、1問だけやってみよう」
「とりあえず机に座るだけでもOK」
たとえたった5分でも、1問でも、「やってみよう」と思って動けたことはすごいことです。
だれかにほめられなくても、自分で自分を「よし」と思ってあげてください。
小さな一歩でも、それはちゃんと前に進んでいる証拠です。
勉強って、やる気があるときばかりじゃありません。
気分がのらない日もあれば、集中できない日だってあります。
そんな日があっても大丈夫です。
休むことも、また一つの選択です。
お休みした日は、自分の心や体をいたわる時間にしてあげましょう。
そしてまた「少しやってみようかな」と思えたときに、動き出せばいいのです。
“がんばらなきゃ”じゃなくて、“ちょっとずつやってみる”
そんなふうに思えるようになったら、もう十分にがんばっていると思います。
3. 不登校でも取り組みやすい5つの勉強方法
ここでは、今のあなたのペースで、ムリなく始められる勉強のやり方を5つご紹介します。
「全部やらなきゃ」と思わなくて大丈夫です。
読んでみて、「これ、ちょっとやってみようかな」と感じたものから、ひとつ選んでみてくださいね。
① 勉強系YouTubeを見るだけでもOK
動画を見ているだけでも、「知ること」は始まっています。
たとえば、授業のように説明してくれるチャンネルや、ゆっくり解説で勉強を助けてくれる動画など、無料で学べるものがたくさんあります。
気になる教科があるときは、「中1 英語 基礎」などと検索してみるのもおすすめです。
最初は流し見でも大丈夫。途中で止めてもいいし、寝ころびながらでも構いません。
「へぇ、そうなんだ」と思えたら、それだけで一歩前進です。
② アプリで1日1問ずつやってみる
スマホを使っているなら、学習アプリを活用してみるのも良い方法です。
算数・数学や漢字、英単語など、ゲーム感覚で学べるアプリもあります。
「今日は1問だけ」「10分だけ」と決めておくと、気軽に始められます。
正解できたときに「よし!」と思えたら、それだけでちょっと気分が上がるかもしれません。
③ 気になる教科を1冊だけ買ってみる
本屋さんやネットで、中学生向けのやさしいワークやドリルを1冊だけ選んでみるのもひとつの手です。
「この教科はちょっと好きかも」と思えるものから始めると、続けやすくなります。
デザインやイラストが見やすいもの、解説がやさしいものなど、自分に合った一冊を探してみてください。
中には「10分だけ」「1日1ページだけ」と書いてあるものもあるので、そういったものから始めるのもおすすめです。
④ 勉強じゃなくても「やってみたいこと」から入ってみる
勉強じゃなくても、「やってみたい」と思えることがあれば、それも大切な“学び”です。
たとえば、イラスト、動画編集、料理、パソコンの使い方など、
どれも将来につながる力になります。
「どうせ遊びでしょ」と思わずに、「これも大事な力なんだ」と思って大丈夫。
やってみたいことから入って、「その中にある勉強」へと自然につながっていくこともあります。
⑤ 誰かと一緒にやってみる
一人でがんばるのが難しいときは、誰かと一緒に勉強してみるのもひとつの方法です。
たとえば、家族に聞いてみる、先生に相談してみる、または家庭教師やオンラインの先生に話してみるという選択もあります。
「勉強を教えてくれる人」がそばにいると、それだけで安心できることもあります。
「怒られないかな」「こんなこと聞いても大丈夫かな」と不安になるかもしれませんが、
ちゃんと話を聞いてくれる人は、きっといます。
どの方法を選んでも、「あなたのやり方」がいちばん大事です。
「続けられそう」「ちょっとやってみたい」と思えたものがあれば、それが今のあなたにぴったりのスタートです。
4. 勉強がイヤになったときの対処法
どんなに「やってみよう」と思っても、
ある日ふと、急にやる気がなくなったり、なにもかも面倒に感じてしまったりすることがあります。
それは、あなたが弱いからではありません。
どんな人にも、そういう日があります。
だから、もし「今日はもうムリ」と思ったら、無理に続けなくても大丈夫です。
「今日は休む日なんだ」と思って、安心してお休みしてください。
休んでいるうちに、ふと「またやってみようかな」と思える日がくることもあります。
そのときに、また少しずつ動き出せばいいのです。
気分が落ちてきたときにおすすめのこと
- お気に入りの音楽を聞く
静かな曲でも、明るい曲でも、あなたがホッとできる音が一番です。 - 窓を開けて、深呼吸してみる
外の風や空気を感じるだけでも、ちょっとリセットできます。 - 体を動かす(軽くストレッチでもOK)
じっとしていると気持ちも沈みやすいので、体をゆるめてみましょう。 - 「今日は何もしない」と決める
何もしない時間が、次の一歩のために大事な休憩になることもあります。
イヤになってもいいし、サボってもいい。
それをちゃんと自分で受け止められたあなたは、じゅうぶんえらいです。
気持ちが整ってきたら、また「ちょっとだけやってみよう」と戻れば大丈夫。
勉強は、逃げていきません。
あなたのタイミングで、あなたのペースで取り組めばいいんです。
5. それでも不安なあなたへ:よくある悩みQ&A
「少しずつやってみよう」と思っても、心のどこかに不安が残ることってありますよね。
ここでは、よくある悩みや心配ごとに、そっと答えていきます。
ひとつでも、今のあなたの気持ちに近いものがあれば、読んでみてください。
Q. 勉強しても意味がないような気がします…
そんなふうに思ってしまうこと、ありますよね。
でも、「意味があるかどうか」って、今すぐに分からなくても大丈夫なんです。
たとえば、今やっている勉強は、あとから「これやっててよかった」と気づくこともあります。
そのときまでの“準備”や“貯金”みたいなものだと思ってみてください。
たとえ1問だけでも、今日のあなたは前に進んでいます。
Q. どこから始めればいいのか分かりません
もし何をすればいいか迷っているなら、「いちばんやさしいところ」から始めてみましょう。
中学生の内容じゃなくても、小学校の復習からでOKです。
「わかる」と思えることが増えていくと、自信もついてきます。
完璧なスケジュールや、正しい順番なんてありません。
“自分がやりやすい順番”が、あなたにとっての正解です。
Q. 周りの友達に追いつけるか不安です
とてもよく分かります。
でも、学校のペースと同じでなくても大丈夫なんです。
勉強は“競争”じゃなくて、“積み重ね”です。
今、少しずつでも積み重ねているあなたは、ちゃんと前に進んでいます。
焦らなくても、自分の歩幅で進んでいけば、ちゃんと未来につながっていきますよ。
Q. こんな自分を、親や先生がどう思っているか不安です
もし、まわりの人が心配そうに見えたとしても、それは「責めたい」からではなく、「心配しているから」なのかもしれません。
本当は「どうしていいか分からないけど、あなたの力になりたい」と思っている人が多いはずです。
無理に話さなくても大丈夫ですが、もし少しだけ心を開けそうなときがあれば、
「ちょっとだけ話してもいい?」と伝えてみてくださいね。
どの悩みも、とても自然なことです。
不安になるのは、それだけちゃんと“自分のことを考えている”証拠です。
その気持ちを、大事にしてください。
そして少しずつ、あなたに合ったペースで進んでいけたらいいなと思います。
6. おわりに:あなたは、もう一歩踏み出しています
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
「勉強したいけど、どうすればいいのか分からない」
「動きたいけど、自信がない」
そんなふうに感じながらも、このページにたどりついたあなたは、
すでに大きな一歩を踏み出しています。
ほんの少しでも「やってみようかな」と思えたなら、それだけですごいことです。
今日のあなたが、昨日の自分よりもほんの少し前に進めたなら、
それはちゃんと「前向きな一日」です。
勉強は、早くたくさんやることよりも、
「自分に合ったペースで続けていくこと」のほうが、ずっと大事です。
疲れたら休んでいいし、イヤになったらやめてもいい。
そのかわり、また始めたくなったら、また戻ってきてください。
あなたはひとりじゃありません。
これからもきっと、応援してくれる人に出会えます。
そして、自分自身の力で「できた」と思える瞬間が、少しずつ増えていくはずです。
焦らず、比べず、あなたらしく。
今日からまた、ゆっくりと歩き出していきましょう。

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